建設業労働災害防止協会大阪府支部 支部長　奥村　太加典

　新年明けましておめでとうございます。旧年中は、建災防大阪府支部の事業活動に多大なるご支援とご協力を賜りましたこと、心より厚くお礼申し上げます。

　昨年の大阪府内の建設業においては、誠に遺憾ながら多くの死亡災害が発生し、さらには、その事故の型別を見ると、依然として墜落・転落災害が大きな割合を占めていることを真摯に受け止めなければなりません。

　当支部では、「ご安全に運動」を通年で実施しており、その中核活動となる「ご安全に運動研修会」を大阪府下の13分会で開催しています。昨年は、墜落・転落災害が多発していることを受け「ストップ・ザ・ついらく」をテーマに、墜落・転落災害のうち、「休業4日未満災害」と「死亡災害」の事例を対比させたテキストを作成し、研修を行いました。研修の中で、災害の概要、発生原因および再発防止対策を解説し、同じ起因物でも重篤な災害となるか否かは紙一重であることや、高所作業の際に墜落・転落災害をいかに回避するかを考えてもらうことで、墜落・転落災害の防止に関する啓発・啓蒙を実施いたしました。

　また、昨年11月には、大阪労働局と合同で府内13現場に対して「ご安全に運動パトロール」を行い、フルハーネス型安全帯の使用による「ストップ・ザ・ついらく」や「命綱ＧＯ活動」の実施状況を確認し、墜落・転落災害の防止を呼びかけました。

　当支部といたしましては、引き続き墜落・転落災害の防止に重点を置きながら「ご安全に運動」を強力に推進し、安全衛生パトロールや研修会などを積極的に実施することで「労働災害ゼロ」を目指してまいります。併せて、技能講習や安全衛生教育等の充実を図るとともに、労働災害撲滅の輪を広げるべく非会員会社への加入促進活動にも注力してまいる所存です。

　ご関係の皆様方におかれましては、今後の当支部の事業活動に対しまして、倍旧のご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

　結びにあたりまして、本年が無災害で明るい年となりますよう、また、当支部会員の皆様方をはじめ、関係各位のさらなるご発展とご健勝を祈念いたしまして、新年の挨拶とさせていただきます。