【大阪労働局】新年のご挨拶

大阪労働局長 木暮 康二

 

 あけましておめでとうございます。

 新年を迎え、皆様の御健康と御繁栄を心からお祝い申し上げます。建設業労働災害防止協会大阪府支部ならびに会員事業場の皆様方には、平素から労働行政に対し、格別の御理解と御協力を賜り、厚く感謝申し上げます。

 昨年の大阪府内の建設業における死亡災害は、令和211月末日現在11件と一昨年同期と比べ8(42.1)減少、休業4日以上の死傷災害は、令和210月末現在508件と一昨年同期と比べ89件(14.9%)減少と大幅に災害が減少しました。これも、建設業に従事する皆様のご努力の賜物と感謝いたします。

 しかしながら、令和26月及び10月に解体工事において、杭抜き作業中に杭抜き機が転倒し、民家を破壊、住民が怪我を負い、現場周辺が停電する等の被害が発生し、また、道路工事において、建設作業者や警備員が建設機械に轢かれて死亡する事例が4件発生するなど建設機械にかかる災害が多発していいます。さらには掘削面が崩壊して建設作業者が下敷きになる事例が2件発生するなど、重大な災害が多数発生しました。

 大阪労働局及び管下の労働基準監督署では、年始を迎えるにあたり、死亡災害が発生しないよう、1月から3月期に、「冬季死亡災害防止強化期間」を設定し、過去の統計から、この時期に多く発生している墜落・転落災害や交通労働災害を中心に各建設工事現場に対し、死亡災害防止に係る指導を積極的に取り組んで参ります。

 労働衛生関係では、「溶接ヒューム」及び「塩基性酸化マンガン」を特定化学物質の第2類物質に追加する、改正労働安全衛生法施行令や改正特定化学物質障害予防規則等が令和341日に施行されます。

 また、改修工事等に対する石綿対策の規制を強化する改正石綿障害予防規則等が順次施行されます。

 さらには、「ベンジルアルコール」が、危険性又は有害性の調査を行わなければならない化学物質として労働安全衛生法施行令別表第9に追加されます。

 皆様方におかれましては、改正内容をご確認いただくとともに、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策としての手洗い、マスク着用、3密の回避等の感染防止対策を改めて徹底していただきまして、安全・安心な職場の実現にご協力をお願いします。

 結びに、建設業労働災害防止協会大阪府支部の御発展並びに会員の皆様方の御多幸を心より祈念しまして、新年の御挨拶とさせていただきます。